続・インテリアコーディネーター試験について

こんにちは。昨年この件につきまして執筆致しました者です。
前編はこちら↓
http://www.machida-academy.co.jp/blog/b_tokyo/14517.html

なんでも沢山の方がお読み下さったということで、恐縮しております。2年生になった今はあんな元気は微塵も残っていませんが、責任を果たすべく、兼ねてから事務局よりリクエストのあった続編の執筆に臨みたいと思います。またしても大長編ですがよろしくお願いします。 

1点訂正とお詫びですが、

「超難しい試験だから死ぬ気で勉強すべし」 

というようなことを書きましたが、それは私が受験した改正前の話だということです。2014年の改正後は非常に簡単になったそうですので、おそらく過去問3回やるだけで1次は合格できると思います。あれだけ長文を書いておいて全くお恥ずかしい次第です。 

私が1次を受けたのは改正前の最後の試験だったので、貧乏クジをひいたことになります。振り返ってみて、損ばかりしている人生に嫌気がさす今日この頃です。 

さて今回続編を書くにあたり、試験について多少は調べてみないとと思ったのですが、現行の状況については全く存じ上げておりません。従いまして割り切って試験体験記という形をとらせていただきたく、参考までにという程度で「私はこうした」というお話をさせていただきます。

 続編・「2次試験について」

2次に何をやるかという説明は、インテリア産業協会のホームページにありますので、割愛させてください。

内容・「プレゼンテーション・論文」

製図のはずなのに、「プレゼンテーション」と表現されていることに注目してください。つまりお客様に見て頂くレベルのものが求められており、ただの作図ではない、ということです。しかも制限時間180分、論文は50分で仕上げるので作図は2時間前後で仕上げないとダメだという代物です。

これが落とし穴だらけで、私が受けた時にはこんなことに気をつけるよう言われました。

・出題に対して全て作図されていなければ採点対象にならない。

・採点者はお年寄りの方が多く目が悪い人ばかり。字が小さかったら一発不合格。

・字が汚かったら一発不合格。

・図面がうす汚れていたら一発不合格。

(おそらく私は1回目の挑戦でこれを喰らいました。)

これは氷山の一角でそんなのが20項目くらいあったと思います。この採点側の仕掛けを知らないと、どんなに独学で頑張っても合格は難しいです。ただしこれも昔の話です。現況については存じ上げません。こういうことを各スクールの2次対策講座に行って教えてもらう、というわけです。

ここは身銭を切らないとその先には進めないかもしれません。詳しいことはここでは書けませんが、私が体当たりで独学と通学を挑戦してみて、そう申し上げます。

この試験は国家資格ではありません、民間資格です。

独学でいける人っていうのは、スロットを目で追えるほどの動体視力がある、みたいな、胴元を超える力のある人だけなのです。ないんだったら素直に行きましょう、効率良く勉強できますし、実務にはとても使えませんが基礎力になります。

しかし講座に通ったからと言ってそれだけでは合格できません。ひたすら手を動かして練習し、体に染み込ませるしかないです。早く描くコツがありますので、少しばかりご紹介します。 

1 過去問を買う

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「またかよ」と思われるかもしれませんが、「また」です。

以下理由を述べていきます。

アカデミーではケント紙やPM用紙に作図しますが、これらの紙は定規で線引きした時に、シャープペンシルの芯(以下、“シャー芯”)から出る粉がさほど気になりません。ところが二次試験の解答用紙は違いまして・・・

黒い粉がいつの間にか出ていて、その上で定規を回転させようものなら、せっかく描いた図面が真っ黒になります。これが「プレゼンテーション」という観点から一生懸命描いてもおまけでオッケーにならないんだそうです。この過去問についている答案用紙がその張本人です。

もし、紙質が変更になって粉が出ない仕様になっていれば気にする必要はないのですが、

そのままだったら、過去問を買ってまず数枚解答用紙をコピーしてみることをおすすめします。ある程度コピーで製図してみて、慣れたら実際にこの用紙で描いてみます。変わってなければ、イヤ~な感じで今までは出なかった黒い粉がバーッと出てきます。 

2 製図道具に慣れる

 ですから線を引いてシャーペンを置いたら即、製図ブラシに持ち替えて定規をうまく持ち上げ、黒い粉を払う練習が必要です。さらに一問終わったら定規をティッシュで拭く習慣も大切です。

 私は合格者の答案を何点か見せてもらったことがありますが、黒ずんだ用紙は1枚もありませんでした。ところが私の1年目の答案用紙と言ったら、「大気汚染に侵された部屋を上空から見た図」といった様相を呈しており、軽く一発不合格のジャブを喰らいました。当然ですが字消し板に慣れておくことも重要事項です。慣れてくるとどういうミスにどの型を使うかがわかってきますから、そうすると「あっ間違えた」

→「字消し板使うの面倒」

→「適当に消しちゃえ」

→「大事な線まで消しちゃった…」

という悪循環を防ぐことができます。

 ついでに言うと、型入り定規は円定規以外持ち込み不可ですので字消し板の型もフレームとして有効活用した方が賢明です。

 3 製図練習帳を買う

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「また買わせる気か」「どこかのまわし者?」という声が聞こえてきそうですが、仕組みですから仕方ないです。

この製図練習帳でもシャー芯の粉が出るんです。だからこそ製図ブラシを使う練習になります。コピー用紙などではそれほど出ないので、練習にならないのです。

 それに本番で出るグリッドと同じ様式が多数収録されているので、空き時間にササっと練習できますし、試験が終わった後も「ちょっと平面図描きたい」、という時役に立ちます。

 グリッドが書いてあるノートなんて、普通の文房具屋さんで売ってませんでしょ?
いきなりあんなでかいパース描けなんて言われるから、辛くなるのであって、A4で黙々と練習すれば自然に目と手が慣れてきます。

挫折するくらいなら、これ買って練習した方がよっぽど安上がりです。

 4 ヘキサスケールを使う

 私以外この方法を推奨している人を見たことがありません。パースの先生にも「そんなもの使ってるの!?」と驚かれたほど市民権を得ていない、かわいそうなヘキサスケール。

しかし私はこの薄さといい軽さといい透明感といい目盛りの幅といい角度といい、“定規として”(男性だったらNG)完璧だと思います。いまだに20cmのこれ1本で、平面図から展開図、パースまで描いています。さらにマステを貼ってパースの着彩にまで使っちゃいます。ヘキサを使ったことで作図時間が大幅に短縮できたと断言できます。

 あと方眼定規と違って、使っているうちに目盛りが消えてくる、ということもないので、頻繁に買い換える必要もなくなります。話それますが、アカデミーの生徒さんはこれを使うべきです。

例えるなら、三角スケールと30cm定規は3ナンバー車で、ヘキサスケールは5ナンバー車です。(ヘキサは6ですが・・・)

3ナンバーだと切り返したり、ミラーの角度変えないと行けないところが、5ナンバーは感覚だけでスイスイ行けたりしますよね。(車を運転しない方には何が何やらですみません。。。)そんな感じなんです。

 ちなみに三角スケールは目盛りを取るためだけに使うもので、線引くために使うもんじゃないです。

 4ー1 ヘキサスケールを使った「時短」6人がけテーブルセットの作図

 出題頻度の高い6人がけダイニングテーブルとチェアの描き方です。相当な見にくさなので、本気で時短したい方のみご覧ください。900×1800のテーブルに400四方のダイニングチェアを6脚配置した図を描きます。以下の数値を暗記するとかなり早く描けます。

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①1/500の目盛りでx軸方向(ヨコ)に900のラインを取ります。
 見にくいのですがスケール最上部の1/100の目盛りをみてください。1.8cmです。
目が悪い方、1/500に苦手意識のある方はいきなり1/100で1.8cmとってしまうのも手です。 

②スケールを縦にし、1/500で1800、あるいは3.6cmのy軸(タテ)を取ります。この時にいっしょに10、50、70、110、130、170のところに印をつけておきます。400サイズのチェアを均等配置した位置です。ここは1/500のみでやった方がわかりやすいかなと思います。
 
③そのままスケールをずらし三辺目を描きます。(3.6cm) 

④さきほど②で目盛り打ちしたラインを目安に、 左のy軸からx軸方向にマイナス400伸ばし、右のy軸からプラス400をx軸方向に伸ばします。

 これは1/100の方がやりやすいかもしれません。
左のyを0としてそこからマイナス方向に8mm伸ばし、右のyを2.6cmとしてプラス方向3.4cmまで線を引きます。

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⑤チェアの背もたれを描きます。

 先ほどとったグリッドに対し椅子の形に見えるように外形を描き、1/100の目盛りの長さ(この写真では定規の横線)を利用し、背もたれの厚みを表現していきます。 

⑥反対側は定規をぐるっとミラー反転(CAD用語)させて、左利きの人のつもりになって縦線を同様に引いていきます。(もちろん右利きの方は右手でいいんですが)

 なんでわざわざこんな面倒なことをするかと言うと、線が多いのでシャー芯の粉が飛び散っている確率が高いため、定規を水平移動させない方がよく、さらに製図ブラシを使う手間も減るからです。
慣れるまでコツがいりますが、練習すれば必ずできます。 

⑦最後に底辺を描きましたが・・・
なるべく定規を回転させる回数を減らしたいので、本来④の後に描くべきです。スミマセン!
言い訳ですが私のクセです。背もたれの厚みが左右で微妙に違う?

⑧忘れないうちに家具名を書き入れ、(ペンダントライトを配置する時は先に円定規で中央に描く)

 ついでに着彩しているところ。二次試験での正しい色鉛筆の持ち方はこうです。 
色塗っちゃえばアラが目立たない!

 つまりダイニングセットの着彩には濃い目のブラウンを使う、と決めておいた方がいいでしょう。 
自分で読み返してわかりにくい・・・
まるでCAD講座みたいな説明になってしまいました、すみません。 

4ー2 ヘキサスケールを使って造作壁を表現する 

もしかしたら、難易度の高い造作壁の出題はもうないかもしれませんが、一応載せておきます。本試験の解答用紙的造作壁の厚みは1/500で100mmと決まっています。
(1/100で2mm)

これがヘキサスケールの間に空いてる細長い穴?状のフレームをそのまま使って描くことができるサイズです。

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この造作壁の厚みをとるのが非常にやっかいだし、うまく垂直・平行にとれずに消して書き直すとかなり時間のロスになります。ですからあらかじめここを使って一発で描けるように練習しておくと万が一、造作壁が出題された際にも、落ち着いてエスキスできます。 

他にも色々な時短技がありますが、時間の都合上割愛します。

ヘキサを買った方は研究してみてください。

5 色鉛筆の選び方 

色鉛筆の持ち込みは12色以内ですが、注意してほしいのが子どもたちがぬり絵で使うアレではないということです。世界堂などの画材専門店で売っている”画材”レベルのものです。各社から色々出ていますが、私はサンフォードの「カリスマカラー」をおすすめされ、そのまま使いました。これがまた結構な出費になりますから注意が必要でして・・・。 

私が会場に持ち込んだのは以下の通りです。

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上からPC1061、936、1065、1022、909、911、1034、944、946、1012、915、
そして一番下はなんとフツーの「トンボの丸つけ用赤えんぴつ」です。(ぬり絵以下のレベルが堂々登場) 普段からペンケースに入れており、子どもの宿題の丸つけ用だったのですが、最後の最後でグレーを一本減らしてこれを投入しました。本番で問題文を読む時にアンダーラインをひきながら読むのですが、他の色だと目がすべってしまって注意散漫になってしまうのです。 

ちなみに問題文は一度頭に入れたら、時間の都合上振り返れません。だからしつこいほど問題文に着色して、完璧に記憶しましょう。そのために持ち込んだのと、一色は引き締める色を入れないとすごくさみしい絵になってしまうので、そのためにも入れました。 

うちは小学生がいて、赤鉛筆の消耗が激しいため廉価品ですが、もちろんカリスマカラーを使うのがベストです。 

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保存状態が悪くてすみませんが、予想問題のパースです。実際はこのレベルの出題はないでしょう。本棚の本やアートにところどころ赤を使っているのが見えますか?

本や花に少し赤を使うと、絵に華やかさが出るのであえて入れました。 

私はこの配色で描くと決めていました。その方がスピーディーに着彩できます。これまたわかりづらいのですが、ソファは1051クールグレー30%と1022メディタレニアンブルーを重ね塗りしています。

12色では全然足りないので随所で重ね塗りをします。(フローリングも)奥行きのある図面になります。 それで、試験だけならこの配色でも合格実績があるのでOKですが、上の写真、あんまりイケてないですよね・・・

実際はあまり使わない方がいい配色です。マーカー着彩のパースなどを描く時に、この配色でフローリングや大理石の模様を描くと、不自然な印象になります。

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この写真だと手前の床の946が変に浮いてます。実質944しか使えてません。もったいない!
でもカリスマカラーがそんな安いものじゃないので、12色ですませたいですよね。 

そこで考えました。

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かたくなに最後の赤鉛筆は変えていませんが・・・
グリーンとイエローもそのままです。上からカリスマカラーPC1070、1054、1056、905、909、911、1033、941、1028、915、そしてトンボのバーミリオン。

赤鉛筆はおいといて、この配色だと平面図や展開図に着彩した時にも色なじみがよく、プレゼン映えがします。若干心配なのがアクアマリン905、この試験にしたら派手ですかね・・・

実際のプレゼンテーション図面レベルだとメディタレニアンブルーじゃ地味でさみしい感じ、パッと見て「きれい」と思えなくなってしまうんです。 

試験だけなら先ほどの配色の方がベターです。

色の好みは人それぞれですので、ご参考まで、ということですが、すっごいマニア向けの説明になってしまった・・・(汗) 

6 論文 

論文も過去問が出ています。私も買ってますが、どれほど役に立ったかは謎です・・・
なんでも「字がきれいに書いてあればいい」くらいのものだったと思います。ただしスッカスカだと不合格になってしまうようです。それと「表面の仕上げは、~とする。」のような、決まった書き方があるので、あまり試験に詳しくない方は買ってもいいかもしれません。私は真面目に全部やりました。本番は先に論文を仕上げた方がいいですね。 

7 まとめ 

余計な話ですが、かつて本気で合気道をやっていました。ひたすら師範に投げ飛ばされるだけという、50本投げ」というキツい稽古をした時、初回は30本くらいで立ち上がれなくなりました。
しかし師範に無理やり立たされ、最後まで受け身をとった後、別の師範が「昔は100本投げだった」という話をされました。
100本はきついそうです。苦しくて苦しくてもう立てない、もうだめだと思って、でも無理して立ち上がった時、前後左右からありとあらゆる不意打ちを喰らっても、適した技がすっと出るようになるそうです。ここまでやらないとだめだと言われました。(できませんでしたが) 

これができている人の合気道って「おっ違う」と誰もが思うのです。 

二次の製図も同じことです。偉そうなことを言えるほど、ウマい図面を描けるわけではありませんが「苦しくて苦しくて苦しくてもうダメだ・・・」というところまでは描きました。もはや図面を見ると反射でコーディネーションできるほどになっています。
だから苦しくてもやめないでください。「限界だ」「もうできない」と思ったらやめる時ではなく、立ち上がるチャンスなんです。人間の脳はホメオスタシスが働いて・・・とかなんとかいいますよね。恒常性を保とうとして、変化が起こりそうになるともとに戻ろうとすると。でもその脳のクセにだまされないことが大切です。この変化はしても大丈夫なもんなんですから。 

そのために自分を「甘やかす」ではなく「愛する」方法を知っておくとバタっといかないんじゃないかなと思います。ちなみに私は、「ヨーロピアンシュガーコーンを必ず冷凍庫に入れておく」、ですが。。。

どなたにも「これがあればワタシ大丈夫」っていうものがありますよね? 

それで気をつけてほしいのが
「テレビを見る」
「飲み会に行く」
は、違うということです。

これは「甘やかす」以下の「ごまかしている」です。自分が主役になってなくありません?
「水は低い方へ流れる」と言います。人間の体だって、約60%が水分と言われますよね。

低い方へ流れる習性があるから、がんばって上げていく努力が常に必要なんです。でもテレビも飲み会も、なぜか低い方へ引っ張る力が強い。 

試験勉強なんてほんの1年、(私なんて浪人まで経験した上にアカデミー入り直し)

その時間とお金は全部インテリアの勉強にあてた方がいいんじゃないでしょうか。お医者さんになる人たちなんて「最低」6年学校へ行きますし、大抵の人がその後2年ないし4年通いますよね。有能な弁護士さんも、経営者さんもそれくらい勉強してます。 

さっきの話を蒸し返して恐縮ですが、合気道なんて「痛い」「死にかけた」なんてザラですよ。師範の突き(腹パンチ)なんか喰らうとほんと死にます。何度失神しかけたかわかりません。おかげで腹筋は6つに割れましたが、今全部どっか行っちゃいました。

インテリアコーディネーターの勉強なんて、これに比べたら・・・
製図なんて全く痛くないし、死んだりなんか絶対しません。今がふんばりどころです。腹くくっていきましょう。

 インテリアコーディネーター専門科2年生